ご出産準備、誠におめでとうございます!期待に胸を膨らませる一方で、「新生児の服って、肌着にウェア、カバーオール…結局、何を何枚そろえれば正解なの?」という大きな疑問に直面していませんか?
「たくさん買ったのに、ほとんど着せないままサイズアウトしてしまった…」という後悔や、「いざという時に着替えが足りなくて焦った!」という失敗は、多くの先輩ママが経験してきた道です。無駄なく、賢く、そして心に余裕を持って赤ちゃんを迎える準備をしたい、というのは誰もが願うこと。
この記事では、季節ごとの基本枚数リストはもちろん、赤ちゃんの快適さを左右する素材選びのポイント、そして「これは本当に助かった!」という先輩ママたちのリアルな体験談まで、あなたの疑問と不安に徹底的にお答えします。
ただのリストアップではなく、なぜその枚数が必要なのか、どんなシーンで役立つのかを深く掘り下げて解説します。これを読めば、あなたとあなたの赤ちゃんにとって最適な準備がわかり、自信を持ってその特別な日を迎えられますよ!
最低限これだけは!基本の新生児服「三種の神器」と枚数

「お店に行っても種類が多すぎて、何から手をつければ…」と途方に暮れてしまったら、まずはこの「三種の神器」を揃えれば一安心です。毎日洗濯することを前提とした、季節を問わない最も基本的な新生児服と、その役割、そして枚数の目安をご紹介します。
短肌着(5~6枚)

- 役割: 赤ちゃんのデリケートな肌に直接触れる、汗取りのための最も基本的な肌着です。大人でいう肌着やインナーの役割を果たします。赤ちゃんの新陳代謝は非常に活発で、大人の2〜3倍も汗をかくと言われています。この汗をしっかり吸収し、肌を清潔に保つことが、あせもなどの肌トラブルを防ぐ第一歩です。
- 枚数: 1日に数回着替えることを見越して、5〜6枚あると安心です。
コンビ肌着(5~6枚)

- 役割: 短肌着の上に重ねて、体温調節の役割を担います。股の部分にスナップボタンが付いているのが最大の特徴で、これにより赤ちゃんが足を元気にバタバタさせても、お腹が出て冷えてしまうのを防ぎます。着物のように紐で結ぶタイプが主流で、首がすわっていない赤ちゃんを寝かせたまま楽に着せ替えができます。
- 枚数: 短肌着と同数の5〜6枚を基本に揃えましょう。
ツーウェイオール(4~5枚)

- 役割: 肌着の上に着る、いわゆる「お洋服」です。
「兼用ドレス」とも呼ばれ、その名の通り2通りの着せ方ができる非常に優れたアイテム。ねんね中心の新生児期は、股下のスナップを留めずにドレス型で使えば、おむつ替えが頻繁な時期にサッとめくるだけで楽ちん。足を活発に動かすようになったら、スナップをズボンのように留め替えてカバーオール型に。1枚で長く使えるため、コストパフォーマンスも抜群です。 - 枚数: 頻繁に汚れる肌着よりは少なくても大丈夫ですが、洗濯が間に合わない事態も考え、4〜5枚あると心に余裕ができます。
新生児は、まだ上手に体温調節ができません。また、消化器官が未熟なためミルクの吐き戻しは日常茶飯事。さらには、ゆるゆるうんちのオムツ漏れで、1日に2〜3回、多い日にはそれ以上着替えることも。
ここでご紹介した枚数は、そんな予測不能な事態にも「大丈夫、まだ替えがある!」と焦らずに対応できるための「最低限の安心ライン」と考えてくださいね。
【季節別】新生児服の枚数を調整しよう

基本セットが揃ったら、次はいよいよ赤ちゃんの快適さを左右する最重要ポイント、「季節」に合わせた調整です。生まれた季節によって、お部屋の温度や湿度は大きく変わります。体温調節機能が未熟な新生-児にとって、大人と同じ感覚で服を選んでしまうと、暑すぎたり寒すぎたりしてしまいます。
基本的な考え方として、新生児は大人よりも体温が高く汗っかきなので「大人より1枚少ないか、同じくらいの枚数」が室内での服装の目安です。これを念頭に、春夏秋冬、それぞれの季節で「基本セットに何をどうプラス・マイナスすれば良いか」を、具体的なシーンを交えながら詳しく解説していきます。
春(3月・4月・5月)生まれベビーの場合
「三寒四温」という言葉があるように、ポカポカと過ごしやすい日もあれば、急に肌寒くなる日もあるのが春。一日の中でも気温差が大きいため、脱ぎ着させやすい「重ね着」がコーディネートの基本になります。
- 基本の服装:「短肌着+コンビ肌着+ツーウェイオール」で万全です。
- 調整アイテム: ここで大活躍するのが、さっと羽織れて体温調節ができる「ベスト(胴着)」や、優しく包み込む「おくるみ」、薄手の「カーディガン」です。日中は暖かくても、朝晩の冷え込む時間帯や、1ヶ月健診などで外出する際に、一枚プラスできるものがあると非常に役立ちます。特にベストは、お腹や背中といった体の中心はしっかり温めつつ、腕の動きを妨げないので、赤ちゃんの快適さを損ないません。
- 枚数と素材: 基本リストの枚数にプラスして、ベストやおくるみのような羽織りものを1〜2枚用意しておくと安心です。素材は、春の気候に最適な、通気性と保温性のバランスが良い「スムース」や、伸縮性に優れた「フライス」といったコットン生地がおすすめです。
夏(6月・7月・8月)生まれベビーの場合
見ているだけで汗が噴き出してくるような真夏。汗っかきの赤ちゃんにとっては、いかに涼しく快適に過ごさせてあげるかが最大のテーマです。
- 基本の服装: 暖房の効いた室内では、基本的に「コンビ肌着1枚」、あるいは本当に暑い日には「短肌着1枚」だけで過ごすことが多くなります。
- 枚数と素材: 夏はとにかく汗や吐き戻しで着替えの回数が激増します。そのため、短肌着やコンビ肌着は、基本リストよりも少し多めの7〜8枚あると、洗濯が追いつかない時でも「まだ大丈夫!」と心に余裕が持てます。一方で、ツーウェイオールなどのウェアは、1ヶ月健診やお出かけの時に使うことがメインになるため、基本の枚数(4〜5枚)でも十分足りるでしょう。素材は、薄手でTシャツによく使われる「天竺(てんじく)」や、通気性が良くサラリとした肌触りの「ガーゼ」素材が、赤ちゃんのあせも対策にもなり最適です。
- 注意点: 夏の盲点は、屋内での「冷房による冷え」です。スーパーや商業施設、病院の待合室などは、大人が思う以上に設定温度が低いことも。赤ちゃんの体が冷えすぎないよう、薄手のおくるみやガーゼ素材のカーディガンを一枚マザーズバッグに常備しておくと、サッと体温調節ができて安心ですよ。
秋(9月・10月・11月)生まれベビーの場合
気候が良く「過ごしやすい」と言われる秋ですが、だんだん暖かくなる春とは逆に、日一日と寒さへ向かっていくのが特徴です。服装の考え方は、基本的に「春生まれ」の赤ちゃんとよく似ています。
- 基本の服装: 春と同様に「短肌着+コンビ肌着+ツーウェイオール」が基本です。
- 調整アイテム: やはり活躍するのが「ベスト」や「おくるみ」といった体温調節アイテム。日中は日差しが暖かくても、朝晩は空気がひんやりする日が増えます。赤ちゃんの背中や首筋に手を入れて、汗ばんでいないか、冷たくなっていないかを確認しながら、こまめに着脱してあげましょう。
- 枚数と素材: 枚数は基本リスト通りで十分対応できます。素材は、通年使える「フライス」や「スムース」をメインに揃えればOK。ただし、9月上旬の残暑が厳しい時期なら、夏向けの「天竺」素材の肌着が数枚あると便利ですし、11月生まれで冬が目前なら、少し厚手で保温性が高い「接結(せっけつ)天竺」や、中綿入りの「ニットキルト」素材のウェアを少し準備しておくと、慌てずに冬を迎えられます。
冬(12月・1月・2月)生まれベビーの場合
一年で最も寒い季節。「風邪をひかせないように」と、つい一枚、また一枚と厚着をさせたくなりますが、実は冬生まれベビーで最も注意したいのは「着せすぎによる汗冷え」なんです。
- 基本の服装: 暖房の効いた暖かい室内では、意外にも「短肌着+コンビ肌着+ツーウェイオール」の基本の重ね着で十分な場合が多いです。厚着させすぎると、かえって汗をかいて体が冷える原因に。その代わり、素材を保温性の高いものにしてあげましょう。中綿が入ってふっくら暖かい「ニットキルト」や、2枚の生地を合わせて作られ、間に空気の層ができて保温性が高い「接結天竺」などがおすすめです。
- 枚数と調整アイテム: 枚数は基本リスト通りで大丈夫ですが、冬物は洗濯物が乾きにくいことを考慮し、ウェアを1枚多めに用意しておくと安心かもしれません。外出するときは、室内の基本の服装の上から、すっぽり体を覆えるジャンプスーツを着せたり、厚手のおくるみで包んだりして、万全の防寒対策を。帽子や靴下、ミトンも忘れずに。そして、暖かいお店などに入ったら、すぐに上着を脱がせてあげるのが、上手な体温調節のポイントですよ。
意外と重要!「あなたの」ライフスタイルで考える新生児服の枚数

季節ごとの目安がわかったところで、もう一つ、新生児服の枚数を決める上でとても大切な視点があります。それが、ご家庭ごとの「ライフスタイル」です。
先輩ママが「この枚数で足りたよ!」と言っていても、それがあなたの家庭に当てはまるとは限りません。ここでは、あなたの産後の生活を具体的に想像しながら、本当に必要な枚数を見極めていきましょう。
洗濯の頻度は?乾燥機は使う?
新生児服の枚数を決める上で、実は最も影響が大きいのが、この「洗濯事情」です。これまでお伝えしてきた基本の枚数は、「毎日洗濯し、その日のうちに乾かせる」という、いわば理想的な環境を前提としています。
もし、あなたの洗濯ペースが「2日に1回」ならどうでしょうか。単純に、汚れた服が1日分多く溜まります。新生児は1日に3回以上着替えることも珍しくないため、基本リストの枚数に、肌着・ウェアをそれぞれ2〜3枚ずつプラスしておくと、「着る服がない!」という洗濯ストレスを防げます。
また、洗濯物を乾かす方法も重要です。特に、梅雨の時期や冬場に天日干しがメインのご家庭では、天候によって洗濯物が全く乾かない日も。浴室乾燥機や衣類乾燥機をフル活用できるなら最低限の枚数でも回せますが、そうでない場合は、天候不順も考えて、やはり2〜3枚多めに用意しておくと心に余裕が生まれます。
里帰りする?ワンオペ?
産後のママの体は、交通事故にあったのと同じくらいダメージを受けていると言われます。そんな中で始まる赤ちゃんのお世話は、嬉しい反面、想像以上に心身を消耗するもの。日中、あなたのそばで家事を手伝ってくれる人がいるかどうかも、服の枚数を考える上で大切な視点です。
もし、里帰り出産をしたり、ご家族が頻繁にサポートに来てくれたりする環境であれば、洗濯などの家事を分担できるため、基本リスト通りの枚数でも対応しやすいでしょう。
一方で、退院後すぐにパートナーと二人での生活が始まり、日中は一人で赤ちゃんのお世話をする時間が多い、いわゆる「ワンオペ育児」になる場合は、少し状況が異なります。赤ちゃんのお世話で手一杯で、洗濯が思うように進まないことも。「やっと寝てくれた隙に洗濯したのに、すぐに吐き戻しで全部やり直し…」なんてことがあると、心が折れそうになりますよね。
そんな時は、「服の枚数で心の余裕を買う」という発想も大切です。基本リストより肌着を3〜4枚多めに持っているだけで、「洗い替えがない!」というストレスから解放され、赤ちゃんが寝ている間に一緒に体を休める時間を選べるようになります。
【先輩ママ談】「これは必要なかった」「あって助かった」リアルな声

出産準備リストを眺めていると、「これも必要かも?」「あれも可愛い!」と、つい色々揃えたくなりますよね。でも、実際に育児が始まってみると、「これはほとんど使わなかった…」というアイテムが出てくるのが “育児あるある” なんです。
意外と使わない?新生児の「お出かけ着」

ベビー用品店に並ぶ、フリルやレースがたっぷりついた可愛い「お出かけ着」。ですが、多くの先輩ママが「新生児期のお出かけ着は、ほとんど着せる機会がなかった」と口を揃えます。生後1ヶ月頃までは赤ちゃんとママの体調を最優先するため、外出の機会は1ヶ月健診くらいしかありません。また、凝ったデザインの服は、吐き戻しで汚れた時の精神的ダメージも大きく、結局いつも実用的な普段着ばかり選んでしまう、という声も。
もし退院時やお宮参りで特別な服を着せたい場合は、「セレモニードレス」を1着だけ用意するか、真っ白なツーウェイオールにレースのスタイやおくるみを合わせるだけでも、十分に記念日らしい装いになります。この方法なら、各アイテムを普段使いできるので無駄がありません。
吐き戻しやオムツ漏れ対策に「ガーゼ」や「スタイ」は多めに

逆に出産準備リストの中では脇役に見えがちでも、多くの先輩ママが「これだけは、もっと買っておけばよかった!」と声を大にして言うアイテムがあります。それが「ガーゼ」と「スタイ(よだれかけ)」です。
- ガーゼ(15枚〜20枚): 授乳時に口元を拭いたり、沐浴で体や顔を洗ったり、汗を拭き取ったり、枕に敷いて吐き戻し対策にしたりと、ありとあらゆる場面で登場する万能選手です。
- スタイ(5〜7枚): 新生児期はよだれより「吐き戻しキャッチャー」として大活躍。ミルクを少し吐き戻してしまった時に、スタイが汚れをキャッチしてくれれば、服本体の着替えは不要に。この一手間が、産後の大変な時期の洗濯の負担を劇的に減らしてくれます。
これらは1日に何枚も使う消耗品。「洗濯しなきゃ…」と気にせず、汚れたらすぐ新しいものに交換できる環境は、ママの精神的な余裕に直結します。
新生児服のサイズ選びのポイント

そろえる服の種類や枚数のイメージが固まったら、最後に悩むのが「サイズ選び」です。
「サイズ50って書いてあるけど、いつまで着られるの?」という疑問は、誰もが通る道。赤ちゃんの成長は本当にあっという間なので、サイズ選びは無駄なく準備するための重要なカギとなります。
サイズ50はいつまで着られる?
出産準備で最初に手に取るであろう「サイズ50」。
これは身長50cm・体重3kgを基準とした、生まれたばかりの赤ちゃんのためのジャストフィットサイズです。多くの先輩ママの経験談から言うと、その答えは「本当にあっという間!平均で生後1〜2ヶ月くらいまで」です。
出生体重が3,500gを超えるような大きめ赤ちゃんだと、1ヶ月も着られずにサイズアウトしてしまった、というケースも珍しくありません。逆に、2,500g前後で生まれた小さめベビーなら、3ヶ月近く着られることも。
そこでおすすめなのが、「出産準備でサイズ50は最低限の枚数にし、あとは生まれてから買い足す」という戦略です。まずは肌着などを中心に数枚だけ用意しておき、生まれてきた赤ちゃんの実際の大きさに合わせて、必要ならサイズ50を、成長が早そうならすぐにサイズ60を買い足すのが、最も無駄のない賢いやり方ですよ。
長く使える「ツーウェイオール」がおすすめ

「すぐにサイズアウトするのは分かっているけど、それでも少しでも長く着られる服が欲しい…」というのが、準備を進める上での正直な気持ちですよね。そんなプレママの強い味方になってくれるのが、ウェアの種類のひとつである「ツーウェイオール(兼用ドレス)」です。
股下にあるスナップボタンの留め方を変えるだけで、2通りの着せ方ができるこの服は、まさにコストパフォーマンスの王様。おむつ替えが頻繁な新生児期はドレスオールとして、足の動きが活発になってきたらカバーオールとして、1枚で生後3〜4ヶ月頃まで長く着せられます。ウェアを揃える際は、まずこのツーウェイオールを基本に考えると、無駄がなく経済的ですよ。
まとめ:焦らず、でも計画的に!赤ちゃんを迎える準備を楽しもう

新生児の服を何枚用意すればいいか、具体的なイメージは掴めましたか?まずは基本リストを元に、「季節」と「あなたのライフスタイル」という2つのフィルターを通して枚数を調整するのが、あなたにピッタリの準備を整えるポイントです。
完璧に揃えすぎなくても大丈夫。ご紹介した最低限の準備をしておけば、あとは可愛い赤ちゃんの顔を見てから、「この色が似合うかな?」「こんな服も着せてみたいな」と考えながら買い足していくのも、育児の大きな楽しみの一つです。
何より大切なのは、ママとパパが安心して、心穏やかに赤ちゃんを迎えられること。この記事があなたの不安を少しでも軽くし、ワクワクしながらその特別な日を迎える準備のお手伝いができたなら、とても嬉しいです。